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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻4号

2021年04月発行

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

婦人科疾患

Q5 陰部にかゆみがあって病院に行くとカビだと診断され,薬で治りますが,またすぐにかゆくなります.どうしたらよいですか?

著者: 吉村和晃1

所属機関: 1産業医科大学若松病院産婦人科

ページ範囲:P.302 - P.303

文献概要

A5

 まず,かゆみを感じたときすぐに病院を受診し,確実な診断をしてもらうことが大事です.また,なかなか治らない場合は培養検査でカンジダ真菌の菌種を調べてもらいましょう.カンジダ真菌は腟内や腸内に常在しており,誰もが再発の可能性があるといえます.日常生活で気をつけることとしては,通気性の良い締めつけの弱い下着を身につける,おりものシートや生理用パッドを違う製品に変えてみる,陰部をかかない,石けんや入浴剤の使用は皮膚のバリア機能を低下させることがあるので控える,体調が悪くならないよう気をつける,入浴や水泳のあとなどは外陰部をよく乾かす,トイレのあとは前から後ろに拭く,寝不足・疲労・ストレスをためないよう日頃より健康に気をつける,バランスの良い食事・十分な睡眠・休息をとる,といったことを心がけましょう.

参考文献

1)吉村和晃 : 外陰腟炎.岩破一博(編) : 女性性器感染症.pp81-83,医薬ジャーナル社,大阪,2012
2)Pristov KE, et al : Clin Microbiol Infect 25 : 792-798, 2019
3)日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会(編) : CQ107 カンジダ外陰腟炎の診断と治療は? 産婦人科診療ガイドラインー婦人科外来編2020.pp16-18,日本産科婦人科学会,2020
4)Lines A, et al : BMJ 369 : m1995, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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