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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻6号

2021年06月発行

文献概要

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応 災害医療の基本

災害医療派遣チーム(DMAT)と広域災害救急医療情報システム(EMIS)

著者: 小井土雄一12

所属機関: 1国立病院機構本部DMAT事務局 2厚生労働省DMAT事務局

ページ範囲:P.517 - P.524

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●被災地内の病院は,DMATをうまく使うべし.うまく使うにはDMATをよく知るべし.

●広域災害時には,DMATは超急性期(おおむね12時間以内)に被災地に入ってくる.

●DMATの指揮命令系統は,都道府県レベルでは都道府県災害対策本部に設置される保健医療調整本部のなかにDMAT調整本部が設置される.二次医療圏レベルでは,災害拠点病院がDMAT活動拠点本部になるが,保健所を中心とする地域保健医療調整本部と連携する.

●DMATの活動内容は,本部業務,病院支援,地域医療搬送,広域医療搬送,現場活動などがあるが,広域災害の主な任務は病院支援である.

●EMISの緊急時入力は,病院の安否確認である.

●DMATはEMISの情報をもとに活動するため,被災地の病院はEMISに緊急時入力を迅速に行うことが,支援を受ける早道となる.

●平時にEMIS医療機関基本情報管理施設情報を入力しておくことが,給水支援,自家発電燃料補給を受ける際に必要である.

参考文献

1)平成16年度厚生労働科学研究「新たな救急医療施設のあり方と病院前救護体制の評価に関する研究」分担研究「災害時における広域緊急医療のあり方に関する研究」(分担研究者 : 大友康裕)報告書.2005
2)DMAT事務局研修プログラム検討委員会(編):日本DMAT隊員養成研修受講生用マニュアル(Ver5.2)
3)DMAT事務局研修プログラム検討委員会(編):統括DMAT登録者養成研修マニュアル
4)厚生労働省 : 第2回救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会資料3広域災害・救急医療情報システム(EMIS)概要について.2018 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/ 0000204300.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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