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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科76巻1号

2022年01月発行

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

周産期

羊水検査・絨毛検査の適応と実施法

著者: 三浦生子1 長谷川ゆり1 三浦清徳1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科産科婦人科学分野

ページ範囲:P.62 - P.68

文献概要

●羊水検査ならびに絨毛検査の前後には遺伝カウンセリングが必須であり,検査の意義,実施時期,検査精度と限界,倫理的問題,検査結果への対応などについて情報提供する.

●安全に検査を行うために,超音波検査で母体の腹壁と子宮との間に腸管がないこと,胎児心拍動,胎児発育と妊娠週数,胎児形態異常の有無,羊水量ならびに胎盤付着部位を確認し,超音波ガイド下に穿刺する.

●羊水検査は羊水中の胎児由来細胞を検査するので胎児の染色体核型を反映している.一方,絨毛検査は胎盤の染色体核型を示しており,必ずしも胎児のそれを反映しているとは限らない.

参考文献

1)日本医学会 : 医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン.2009
2)日本産科婦人科学会 : 出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解.2013
3)日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会(編): 産婦人科診療ガイドライン―産科編2020.2020
4)三浦生子,三浦清徳 : 絨毛検査を行うにあたっての患者説明.臨婦産 75(増刊) : 36-41, 2021
5)Practice Bulletin No. 162 : Prenatal Diagnostic Testing for Genetic Disorders. Obstet Gynecol 27 : e108-e122, 2016
6)Kalousek DK, Dill FJ : Chromosomal mosaicism confined to the placenta in human conceptions. Science 221 : 665-667, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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