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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科76巻2号

2022年03月発行

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

絨毛性疾患

胞状奇胎の診断・治療・管理

著者: 井箟一彦1

所属機関: 1和歌山県立医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.287 - P.290

文献概要

●妊娠初期の超音波検査にて胞状奇胎を疑う場合は,子宮内容除去術を施行し,内容物の病理検査により,全胞状奇胎か部分胞状奇胎か流産かを鑑別し診断を確定する.

●全奇胎の15〜20%に侵入奇胎または奇胎後hCG存続症が続発するが,部分奇胎からは0.5〜2%と続発率は低い.全奇胎の1〜2%程度に絨毛がんが続発する.

●胞状奇胎後は必ず血中hCG値(mIU/mLの単位)の測定による厳重なフォローアップを行い,hCGの下降不良や再上昇があれば絨毛性腫瘍の検索を行う.

参考文献

1)日本産科婦人科学会,他(編) : 絨毛性疾患取扱い規約,第3版.金原出版,2011
2)NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン日本語版 妊娠性絨毛性腫瘍2019年2版.医療イノベーション推進センター,2019, 11.https://www2.tri-kobe.org/nccn/guideline/gynecological/japanese/gtn.pdf
3)日本婦人科腫瘍学会(編) : 子宮体がん治療ガイドライン2018年版,第4版.金原出版,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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