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増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系 第2章 生殖補助医療とその手技 採卵と麻酔―低侵襲な採卵手術
採卵困難症例と対応―採卵針の工夫など
著者: 瀬川智也1
所属機関: 1新橋夢クリニック
ページ範囲:P.24 - P.28
文献購入ページに移動▶当院で使用している22G採卵針はより細く先端が鋭利な特殊加工をされているので,組織への刺入が容易となり患者の痛みや出血が少ない.
▶採卵時に内膜症性囊胞を穿刺した場合は術後の骨盤内感染に注意が必要であり,稀ではあるが内膜症性囊胞悪性化の可能性にも留意する.
▶骨盤内には大小多くの血管が存在し,穿刺後の出血量によっては急性腹症で開腹手術などを要することがあるので注意する.
▶採卵時に内膜症性囊胞を穿刺した場合は術後の骨盤内感染に注意が必要であり,稀ではあるが内膜症性囊胞悪性化の可能性にも留意する.
▶骨盤内には大小多くの血管が存在し,穿刺後の出血量によっては急性腹症で開腹手術などを要することがあるので注意する.
参考文献
1)京野廣一,他 : 採卵手技の工夫.エンブリオロジストのためのART必須ラボマニュアル.pp329-334,医歯薬出版,2005
2)岡 親弘,他 : 採卵法.図説ARTマニュアル改訂第2版.pp62-66,永井書店,2006
3)永吉 基,他 : 採卵のコツ.産婦の実際58 : 1823-1830,2009
4)長田尚夫,他 : 採卵の方法とコツ.臨婦産70 : 215-221,2016
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6)清水八尋,他 : 子宮内膜症性嚢胞として経過観察中,腹腔鏡下手術により悪性腫瘍が確認された1例.日産婦関東連会報43 : 49-52,2006
7)長田尚夫,他 : Q3 採卵時の出血に対する対処法を教えてください.臨婦産70 : 277-280,2016
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