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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科76巻6号

2022年06月発行

文献概要

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって 周産期の虐待をめぐる諸問題

DV防止法と周産期医療

著者: 桑原博道1 田村孔1

所属機関: 1仁邦法律事務所

ページ範囲:P.581 - P.586

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●妊婦に対するDVを発見した場合には,被害者の意思を尊重しつつ,関係機関への通報や被害者への情報提供を検討しておく.

●妊婦へのDVスクリーニングは,潜在的な被害者を見つけ出すために作成されたものであり,さらなる普及が望まれる.

●DVの事実があることから,配偶者の同意を得ないで人工妊娠中絶手術を実施することは違法ではないとした裁判例がある.

参考文献

1)内閣府男女共同参画局 : 男女間における暴力に関する調査報告書.2021https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/pdf/r02/r02danjokan-4.pdf(2022年1月19日現在)
2)片岡弥恵子 : 女性に対する暴力スクリーニング尺度の開発.日看科会誌25 : 51-60, 2005
3)片岡弥恵子 : 周産期におけるドメスティック・バイオレンス(DV)に関連する問題と対応.保健の科学59 : 257-260, 2017
4)畑山裕生,他 : 家庭内暴力(DV)による常位胎盤早期剥離で帝王切開となった1例.産婦の進歩73 : 159, 2021
5)桑原博道 : 法律はDVから女性を守れるか―DV防止法改正と問題点について―.保健の科学56 : 10-14, 2014
6)桑原博道 : 児童虐待の通告について違法性の有無が争われた事例―公的機関への通告等に関する他の制度と比較しながら―.日小児科医会報(51) : 173-175, 2016
7)南野知惠子,他 : 詳解DV防止法2008年度版.pp104-109,ぎょうせい,2008
8)聖路加看護大学女性を中心にしたケア研究班 : EBMの手法による周産期ドメスティック・バイオレンスの支援ガイドライン.2004https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0027/G0000069(2022年1月19日現在)
9)大原奈月,他 : 周産期におけるドメスティック・バイオレンス(DV)に対する助産師の意識.母性衛生60 : 219-219, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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