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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科77巻12号

2023年12月発行

今月の臨床 AIがもたらす産婦人科医療の変革

がん検診

子宮頸がん検診を高精度に迅速化する病理AI

著者: 市原真1

所属機関: 1JA北海道厚生連札幌厚生病院病理診断科

ページ範囲:P.1222 - P.1227

文献概要

●細胞診を用いた子宮頸がん検診は精度管理上の問題を抱えており,その解決手段としてAIを用いた診断支援システムに期待が寄せられている.

●Papanicolaou染色を用いた細胞診標本は,H&E染色を用いた組織診標本とは異なる特性を有しており,細胞診AIの開発は当初難航した.

●AIモデル作製時に設定するゴールドスタンダードとしての「ヒトの判断」がぶれている場合,AIモデルの精度はおそらく低下する.

参考文献

1)厚生労働省 : がん対策推進基本計画.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000183313.html(閲覧 : 2023年4月27日)
2)蔵本博行,他 : 細胞診業務の精度管理ガイドラインに関する会告.日臨細胞会誌44 : iii-iv, 2005
3)Patten SF Jr, et al : The AutoPap 300 QC System multicenter clinical trials for use in quality control rescreening of cervical smears : I. A prospective intended use study. Cancer 81 : 337-342, 1997
4)杉山裕子,他 : 班研究報告 : 子宮頸部細胞診精度管理における自動スクリーニング支援システムの有用性について.日臨細胞会誌57 : 19-34, 2018
5)Kanavati F, et al : A deep learning model for cervical cancer screening on liquid-based cytology specimens in whole slide images. Cancers(Basel) 14 : 1159, 2022
6)Kanavati F, et al : Deep learning models for gastric signet ring cell carcinoma classification in whole slide images. Technol Cancer Res Treat 20 : 15330338211027901, 2021
7)Kanavati F, et al : A deep learning model for breast ductal carcinoma in situ classification in whole slide images. Virchows Arch 480 : 1009-1022, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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