文献詳細
増刊号 産婦人科医のための緊急対応サバイバルブック
Ⅱ. 婦人科編 ❶症状・所見からみた疾患鑑別と病態把握《救急外来》
文献概要
遭遇しやすい典型ケース
26歳の女性,未産婦.急な腹痛にて目が覚めた.しばらく様子をみていたが,症状が軽快せず救急受診した.意識レベルはクリア.痛みが強く,腹部全体に及び,前屈みでお腹を押さえながら歩いている.嘔気も少しあるが,便秘や下痢はしていない.これまで同じような腹痛のエピソードはない.月経周期は整,最終月経初日は約2週間前とのこと.救急外来医師の施行した経腹エコーでは,子宮の後方は不鮮明.モリソン窩にエコーフリースペースは認めない.下腹部に圧痛があることから婦人科疾患を疑われ,産婦人科に紹介となった.
来院時バイタルサイン : 血圧110/65mmHg,心拍数90回/分,体温37.0℃,SpO2 100%(room air),呼吸数15回/分,尿検査は尿が出ないため施行できていない.
26歳の女性,未産婦.急な腹痛にて目が覚めた.しばらく様子をみていたが,症状が軽快せず救急受診した.意識レベルはクリア.痛みが強く,腹部全体に及び,前屈みでお腹を押さえながら歩いている.嘔気も少しあるが,便秘や下痢はしていない.これまで同じような腹痛のエピソードはない.月経周期は整,最終月経初日は約2週間前とのこと.救急外来医師の施行した経腹エコーでは,子宮の後方は不鮮明.モリソン窩にエコーフリースペースは認めない.下腹部に圧痛があることから婦人科疾患を疑われ,産婦人科に紹介となった.
来院時バイタルサイン : 血圧110/65mmHg,心拍数90回/分,体温37.0℃,SpO2 100%(room air),呼吸数15回/分,尿検査は尿が出ないため施行できていない.
参考文献
1)立澤直子,他 : 大学附属病院全診療部門支援型ERにおける急性腹症 : 性差からみた検討.帝京医誌36 : 93-100, 2013
2)急性腹症診療ガイドライン出版委員会(編) : 急性腹症診療ガイドライン2015.p23,医学書院,2015
3)日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会(編・監) : 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023.p24,日本産科婦人科学会,2023
4)Workowski KA, et al : Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021. MMWR Recomm Rep 70 : 1-187, 2021
5)菊池 賢,他(監):生殖器 女性.日本語版サンフォード感染症ガイド2023(第53版).ライフサイエンス出版,2023
6)Practice Committee of American Society for Reproductive Medicine : Medical treatment of ectopic pregnancy : a committee opinion. Fertil Steril 100 : 683-644, 2013
7)梁 栄治,他 : 卵巣出血,出血性黄体囊胞.産と婦69 : 365-370, 2002
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