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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科8巻1号

1954年01月発行

診療室

重症子宮外妊娠手術の術中大量輸液の問題

著者: 林桂三1 松島一幸1 井上英正1

所属機関: 1小倉記念病院産婦人科

ページ範囲:P.38 - P.40

文献概要

 重症の子宮外妊娠で高度の貧血状態にあるものに手術を行うと益々これを惡化せしめ死亡することがあるので,手術の時期に關しては諸家によつて意見の相違がある。木村氏は重症子宮外妊娠に於て可逆ショックと不可逆ショックとを區別し,可逆シヨツクの状態にあるものは手術の豫後がよいことを強調している。手術時には大野の輸血又は腹腟内血液の再注入(還血)が必要であり,術前及び術中のリンゲル液大量注入は血管内の血液を洗い出すので危険であるといつて反對するものが多い。破裂部位の止血と同時に大量の輸血又は還血を行い得ればこれに優ることはない。しかし實地醫家にとつて大量の血液を得ることは必ずしも容易でない。少量の輸血又は輸液で手術を行わねばならない場合もあり,手術を躊躇して時期を失することもあろう。リンゲル液の術中大量點滴注入は從來大なる手術に於て手術ショツクの豫防に賞用されているが,余等も子宮頸癌の手術には常にこれを行つて極めて便宜を得ている。最近重症子宮外妊娠の手術にも試みたので,少數例であるがその成績を報告し考察を試みたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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