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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科8巻10号

1954年10月発行

綜説

切迫流産とその處置について

著者: 足高善雄1

所属機関: 1大阪大学

ページ範囲:P.567 - P.574

文献概要

まえがき
 切迫流産Drohender Abort, Threatened abrotionとは流産が将に始まらんとする状態であり,適切な処置によつて再び妊娠を再び持続せしめる場合が少くない。即ち流産の徴候が多少とも認められるけれども,未だ流産が開始していない状態を云うのであるから時に治療の経過の途中,次第にその流産の徴候が確実に発症するに及んで遂には所謂進行流産にまで進展をみることもある訳である。その診断はもとより本症の最も適当な治療を施すことは今日の内分泌学の立場からみても甚だ困難であると云わねばならぬ。既往症や現症の精細な観察の下に最も適切な診断処置の他に患者自身の熱心な努力と相俟つて初めて期待した治療効果を得ることができる。
 この切迫流産の徴候が現れるに至るまでにもつと早期に切迫流産の素地を発見し,早期の診断と処置が実施されないであろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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