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文献概要
原著
水溶性軟膏基剤(グアノフラシンソルベース)による子宮腟部糜爛療法
著者: 立花省吾1
所属機関: 1岡山大学医学部産婦人科教室
ページ範囲:P.643 - P.645
文献購入ページに移動緒言
子宮腟部糜爛に対する姑息療法として今日迄多種多様の方法が行われて来たが,尚その治癒は比較的困難である。先に高知・東1)は水溶性軟膏基剤(ソルベース)を子宮頸管カタル,子宮腟部糜爛等に試用しタンポン塗布剤としては理想的藥剤である事を認めている。その特徴は水にとけ易く水洗可能で,肉芽創の上皮形成を促し,そのpH4.72〜5.60は腟分泌液の正常pH4.4〜4.8に近く,毒性なく且つ安価である事である。然うしてグアノフラシン(富山化学)が抗菌性強大で水に易溶性であり,刺戟作用極めて少く,且つ創面の縮少,上皮形成を促進する作用があること(三浦2),菊地3))に着目しグアノフラシンソルベースを作成し子宮腟部糜爛に使用し好成績を收めたので,以下実験成績を報告する。
子宮腟部糜爛に対する姑息療法として今日迄多種多様の方法が行われて来たが,尚その治癒は比較的困難である。先に高知・東1)は水溶性軟膏基剤(ソルベース)を子宮頸管カタル,子宮腟部糜爛等に試用しタンポン塗布剤としては理想的藥剤である事を認めている。その特徴は水にとけ易く水洗可能で,肉芽創の上皮形成を促し,そのpH4.72〜5.60は腟分泌液の正常pH4.4〜4.8に近く,毒性なく且つ安価である事である。然うしてグアノフラシン(富山化学)が抗菌性強大で水に易溶性であり,刺戟作用極めて少く,且つ創面の縮少,上皮形成を促進する作用があること(三浦2),菊地3))に着目しグアノフラシンソルベースを作成し子宮腟部糜爛に使用し好成績を收めたので,以下実験成績を報告する。
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