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病理解剖
子宮膣部癌初期に見られた縦隔洞リンパ節及び肺・腎・脾・腹膜転移の1剖検例
著者: 渡邊英一1 小川次男1
所属機関: 1九州大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.671 - P.674
文献購入ページに移動I.緒言
子宮癌の内臓転移は一般に末期に多く,1〜2の臓器に好発するのが普通である。われわれは最近子宮腟部初期の患者に放射線療法を行い腟部潰瘍を消失せしめたが,合併症たる肺結核のため死亡したと思われた症例について,死後剖検の結果肺その他多数臓器に転移巣を発見し肺結核巣を見出し得なかつた1例を経験したので,その臨床経過並に剖検所見を報告し,併せて2,3考察を試みたい。
子宮癌の内臓転移は一般に末期に多く,1〜2の臓器に好発するのが普通である。われわれは最近子宮腟部初期の患者に放射線療法を行い腟部潰瘍を消失せしめたが,合併症たる肺結核のため死亡したと思われた症例について,死後剖検の結果肺その他多数臓器に転移巣を発見し肺結核巣を見出し得なかつた1例を経験したので,その臨床経過並に剖検所見を報告し,併せて2,3考察を試みたい。
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