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文献概要
原著
我が領域開腹術時に試みた靜脈麻醉の経験
著者: 小林敏政1 中西寿子1 小林茂1
所属機関: 1都立大塚病院産婦人科
ページ範囲:P.331 - P.336
文献購入ページに移動局所麻酔は意識が完全に正常であるべきが原則で,これが長所であり,中枢への作用を出来るだけなくし末梢神経の麻痺作用を強力ならしめ患者と談じつつ開腹術を遂行することが出来る特徴をもつて居るが,如何に完全に実施し得た場合でも,この不安除去の効果は少く中ば患者の諦に俟つ外はないのではなかろうか。多くの婦人はこの不安恐怖が--殊に神経質の婦人に於いてはそうであるが--払拭し難く,殊に少しでも疼痛が伴う時はこの不安が増大することは容易に考えられることである。この無疼痛と不安恐怖の除去ということを併せ考えると,無苦痛である全身麻酔の必要性もあるものではなかろうか。
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