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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科8巻7号

1954年07月発行

文献概要

原著

晩期乳癌のAndrogen療法の經験

著者: 中野豊道1

所属機関: 1徳山中央病院外科

ページ範囲:P.401 - P.406

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 乳癌の治療に対してステロイド系ホルモンの応用が注目せられるようになつて,かなりの年月になる。うちでもAndrogenを使用されたのは1939年UirichとLoeserが最初に注目,その後FarrowとWoodaraは1942年に33例について報告している。1944年FelsはTestosteroneの投与によつて,リンパ節,骨転移の縮小,石灰化を記載し,1946年Adair,HerrmannらがTestoste—rone propionateで治療した11例について報告,その頃より,A.M.Aの委員会がAndrogenとEs—trogenについての多数の治療を報告するに及んで,より一般的実用期に入つたと云うことが出来よう。これらの業績が日本にも導入せられたのであるが,要する治療費の点に難点があり,現在未だ一般的なものになつていないと云うのが実状のようである。
 私は1ヵ年の治療経過に於て効果著明な例を経験,猶目下治療中の2,3例と共に報告し,いささか文献的考察を行つてみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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