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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻1号

1955年01月発行

症例研究

膀胱に排出された腹腔内遺殘ガーゼ症例

著者: 千葉卓1 井坂浩三1

所属機関: 1福島医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.45 - P.46

文献概要

 開腹術後,原因不明の高熱が持続し,同時に腹腔内膿瘍を形成した場合,これが再手術に際して初めて前回手術時の遺残異物によることを発見した症例や,自覚症状なしに長い年月を経過し,偶然の機会に腹腔内遺残ガーゼを発見した症例は文献上決して稀ではない。
 我々は手術後,膀胱炎様症状が種々なる化学療法によつても改善されず,膀胱鏡検査の結果,腹腔内遺残ガーゼが膀胱内に排出されたものであることを発見し,これを尿道より摘出して治癒せしめ得た極めて稀な症例を経験したので茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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