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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻11号

1955年11月発行

海外文献抄録

巨大児,他

著者: S.Friedman L.B.Posner

ページ範囲:P.974 - P.977

文献概要

 巨大児の解釈については各人各様であるがこゝでは9lb(4,082g)以上のものを扱つた。これは我々の病院の1949〜1954年の満期分娩児16,209中547例(3.4%)であり,500例は黒人(黒人の分娩は我々の病院の97%を占めている)の子であつた。最大は13lb,80Z(7,124g)で10lb(4,536g)以上のものが0.61%であつた。巨大児を分娩した母親は12.6%は初産婦であり,経産婦では5回以上経産のものが20%あつた。(対照6〜7%)梅毒は11%で対照とあまり差がないが,糖尿病は12例(2.2%)に認められ,対照の11倍であつた。妊娠継続日数を日経暦から調査したが,あまりはつきりした結果はえられなかつた。妊娠中毒症は22.5%に見られ,対照の5〜7%の数倍であり,Rh因子は17例に陰性で,胎児赤芽細胞症は1例に認められた。
 分娩時の胎勢の分布は対照と差がなく,分娩所要にも延長を認めなかつた。分娩様式については自然分娩の頻度(87%)は対照と略々同様であるが,出口鉗子以外の鉗子分娩帝王切開(3.7%)の頻度は対照(2.8%)より大であり,これは特に10lb以上の児についても著明であった。分娩時合併症として臍帯脱出3例,胎盤早剥3例あり,34例では肩甲分娩の停止を来した。これは特に10lb以上のものに多かつた。(9〜10lbでは4%,10lb以上では18.3%)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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