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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻13号

1955年12月発行

文献概要

特集 婦人科領域のAndrogen

男性ホルモン測定法

著者: 志田圭三1

所属機関: 1東京医科歯科大学

ページ範囲:P.1067 - P.1074

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I.緒言
 女性の性機能の中枢をなすものは卵巣であり,卵胞並びに黄体より分泌される卵胞ホルモン(発情ホルモン)並びに黄体ホルモンが性機能の調節にあずかつている事は成書にみる所である。しかるに最近に至り,女性体内には女性に特有の発情,黄体ホルモンのみでなく,異性の性ホルモン即ち男性ホルモンの存在が確認されて来た。女性に於ける男性ホルモン分泌源としては卵巣が考えられ,更に第2の性腺と呼称される副腎皮質がとくにつよく強調されている。
 発情ホルモン,黄体ホルモン並びに男性ホルモンの3種の性ホルモンは,男女副性器に対しそれぞれ特有の生理作用を有すると同時にその生理作用に重複性を有し,3者の相互作用のもとに円滑に性機能が遂行されているものである。従つて,女性にあつても,性機能検索の為には発情ホルモン,黄体ホルモンのassayのみでなく,男性ホルモンのassayを行う事が必要視されて来ている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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