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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻13号

1955年12月発行

特集 婦人科領域のAndrogen

子宮癌のAndrogen療法

著者: 赤須文男1

所属機関: 1東邦大学

ページ範囲:P.1086 - P.1092

文献概要

本稿内容の概略
 末期子宮癌の疼痛緩和に対してはandrogen療法は有効であり,本療法によつて患者は苦痛から暫時解放される。けれども他覚的に癌そのものに対しては好転は見られない。たゞ止血だけが期待される。癌侵襲で副腎皮質は活動を開始し,長期に亙る癌疾のために副腎皮質の慢性機能亢進を来し,これが末期癌症状発現の有力な一原因たりうると考えられる。androgenが副腎皮質機能を抑制することは私の各方面の実験で明かであり,したがつて末期癌に対してandrogenを使用するこは,この慢性亢進状態の副腎皮質機能を抑制するためと,androgen自体の麻酔作用のためとで効果を示すものと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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