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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻13号

1955年12月発行

文献概要

特集 婦人科領域のAndrogen

前熟児の哺育とandrogen

著者: 佐々木壽男1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.1119 - P.1127

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まえがき
 生活力の薄弱な新生児殊に前熟児(Premature Infant)に対する哺育は非常に困難で,死亡率も極めて高いことが各種の統計で示されている。これに対して従来はブドー糖・インシユリン療法,ビタミン療法,ホルモン療法(estrone,腺垂体ホルモン((脳垂体前葉ホルモン))等)など種々の治療が行われたが,何れの方法も効果は必しも良好とは云えなかつた。
 しかるに最近Korenchevsky1)2),Kechakian等3)−5)によりAndrogenには蛋白質の同化作用があることが発見され,続いて Warren等6),Querido等7)により同時に水分の蓄積促進にも働くことが判つたので,現在ではAndrogenのこれらの作用が種々臨床面にも応用されるようになつて来ている。例えば病後及び手術後の全身衰弱,癌悪液質等の如く組織蛋白質の分解・消粍が著しい疾患に蛋白質同化作用の顕著なAndrogenを投与することは合理的な処置であると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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