icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻2号

1955年02月発行

原著

妊娠時に見られる赤血球沈降反應促進現象の相関因子解析に関する研究—(第1報)妊娠時に於ける赤沈及び血液諸性状の妊娠月數による変動の確認

著者: 長尾ミト子12

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部生化学教室 2東京鉄道病院産婦人科

ページ範囲:P.69 - P.77

文献概要

本研究緒言
 周知の如く赤血球沈降反応(以後赤沈と略)はその操作が簡便なる上に種々なる疾患乃至異常によつて鋭敏に支配されるので,Fahraeus1)以来極めて多くの追試によつてその事の確認はなされているがその機序については未だ不明な点が多い。
 赤沈促進の種々の因子として従来Fibrinogen増加,Globulin増加,従つて血漿粘稠度の増進,赤血球減少,血色素係数の上昇等,又抑制的因子としてはAlbumin増加,Co2増加,赤血球増多従つて全血粘稠度の増進,血色素係数の減少等が挙げられて来ていたが,近来Tieseliusの電気泳動法による血漿蛋白分析法その他によつて血漿蛋白が正確に分析され得るに至つたのて,この赤沈促進の機序の解析に於いても,殊に血漿蛋白分屑との関聯についての赤沈促進の解析を検討しやうとする試みが,多くの学者により行はれ初めている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら