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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻5号

1955年05月発行

文献概要

原著

産婦人科領域に於ける副腎皮質機能に関する研究(上)—(第1報)尿中17—ケトステロイド及び流血中好酸球数の消長

著者: 谷山宗一12

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科教室 2国立東京第一病院 産婦人科

ページ範囲:P.553 - P.560

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第1章 緒論
 19世紀末,Claude Bernardが副腎の内分泌機能を発見して以来,副腎は幾多の生理学者の注目する所となり,遂に1901年高峰1)氏が,アドレナリンの分離に成功した事は周知の事実である。1910年Biedle2)が副腎皮質のみを摘出し,定型的脱落症状を惹起し,致死せしめる事を報告して以来,皮質ホルモン抽出が各学者に依り企てられ,ステロイド化合体たる皮質有効物質が続々と提供される様になり,副腎皮質ホルモンとして現在までに28種が純粋に分離された。Hench3)等は其の中の11—dehydro−17—hydroxy corticosterone(Cortisone)を,リウマチ性関節炎に応用して,劇的効果を牧めてこのかた,此れに就いての研究は急速に推捗し,此れに関係の深い下垂体前葉より産出されるadrenocorticotrophic hormone(ACTH)と共に其の臨床応用の路も益々ひらけて来た。
 1914年Cannon4)は外的刺戟に対して生体が一定の変化を現し,やがて刺戟が除去されると同時に元の状態にかえる一連の経過を,Homeost—asisと名付け,生体反応機構として交感神経系の重要性を強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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