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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻6号

1955年06月発行

原著

産婦人科領域に於ける副腎皮質機能に関する研究—第1報(下)

著者: 谷山宗一12

所属機関: 1京都府立医科大学産婦人科教室 2国立東京第一病院産婦人科

ページ範囲:P.589 - P.594

文献概要

第6章 考案
 第1節 正常非妊婦の副腎皮質機能
 尿中へ排泄される17—Ks量は特に男子に於ては年齢的差違が相当あり,Hamilton&Hamil—ton34)は若年者では思春期迄は徐々に,以後は比較的急速に増し,20歳以上でほ加齡と共に減るのを報じている。女子は男子排泄量の略々2/3で,老人になると其の減少は男子より急速であるが,男子程の変動を示さない。その1日排泄量は定量法又は個人差等により多少の差違があるが,今迄の報告を記すと表の通りである。
 以上の如く同人でも何時も一定しているわけではなく,年齡,環境,定量法等に依り多少変動し,又本邦婦人では欧米婦人に比べ稍々少い。尚Pincusによると昼は夜よりも多く排泄されるという。E.L.数については,Ferguson平均147.1, Davis150〜200, Ravagh 150〜300, Andrews 124,松下氏156.2等の報告がある。以上要約すれば本邦婦人の尿中17—Ks値は欧米婦人に比べ稍々少く,余の成績は5.8〜13.2mg/24h.,平均8.7mg/24h.で,E.L.数は114〜308,平均201であった。即ち何れも諸家の報告に略々一致した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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