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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻7号

1955年07月発行

文献概要

原著

妊婦腟内容細胞像と尿中卵胞ホルモン排泄量との関係

著者: 斎藤淳一1

所属機関: 1鳥取大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.653 - P.659

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緒言
 妊娠時に於ける腟細胞像の変化は,非妊時に於けると同様にPapanicolaou1)〜3)の報告以来多くの研究により次第に明らかにされて来ている。
 妊娠時の変化,妊娠診断に対する価値,胎性判定応用への可能性について種々の意見が交されて,未だ一致していない点も少くない。余も此の問題にっいて検討を加えて先に報告した35)。その結果は細胞像は妊娠の成立及び進行に伴つて一定の変化を示していたが,個々の像については著明な個体差があり,妊娠診断法としての本法単独の価値は認める事が出来なかった。又胎性による差についても一部の像については幾分かの関係がみられたが,全体として性別による著明な差は見出し得ず,臨床的に性別判定に使用する事は全く不能であつた。此れらの妊娠による変化或は個体差等の由来する所は,他にも種々の因子があるが,最も重要なのは性腺ホルモンである事は申す迄もない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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