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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科9巻7号

1955年07月発行

文献概要

原著

成長線の遣伝—女子に於ける観察

著者: 庄司忠1

所属機関: 1岩国病院

ページ範囲:P.677 - P.682

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緒言
 青少年は身体の生長発育に伴い下肢・其他に皮下断裂線を発生する。其中で大腿部外側上端附近に生ずるものを余は本篇に於て時に成長線と呼ぶことがあるを予め断つておく。(曾て水野・福井が拡張線,申・江幡氏が類妊娠線と呼んだものと同一である)。この色調に就て林(文献(2))は最初赤色調を帯びているが次第に白色に変ずること恰も新妊娠線と旧妊娠線との差の如しと,又其頻度に就て男子に就ては比較的稀れにしか発見されないのであるが,女子に於ては満12歳で出現し爾後年齡に応じて増加するから思春期皮下脂肪の沈着と一定の関与あらんかと附言した。
 尚女子に於ては妊娠の進行に伴い下腹部に妊娠線を発生するものがあるが,其際両下肢にも屡々皮下断裂線の発生をみるのである。従つて女子に於ては真の意味の成長線と其後妊娠した場合その進行に伴つて発生する妊娠線との双方が大腿部に発生する可能性があるのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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