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新しい検査法
エレクトロ・ヘモスコープの検討
著者: 大橋辰哉1 今村幸雄1
所属機関: 1東大病院臨床検査部 臨床血液検査室
ページ範囲:P.493 - P.496
文献購入ページに移動 外来,入院の別を問わず,血液検査は諸検査の中で,尿屎と共に最も頻回に行われるもめであり,特にその中で主位を占めるのは血色素量及び赤血球数,白血球数の算定である。これらの検査は現在尚ほとんど大部分の医療機関において,数十年来依然としてSahli法や計算板法によつて行われている。このSahli計や計算板,更にそれぞれに併用するピペツト類は,この数年来日本血液学会で検定が行われるようになつてからは著しくその精度が高くなり,これらの検査法にても正確な成績が得られるようになつた1)2)が,こうした検定合格品を使用しても誤差が生じ易く,信頼される結果を出すためには,相当期間修練しなければならない。また特に血球計算は不相応な時間と労力を要するため一日に処理出来る患者数に制恨があり,且つ顕微鏡的観察から生ずる疲労のために,検査成績の誤差を大にするなどの欠点がある。こうした不便な欠点を除去する可能性ある検査法として光電計による方法がある。血色素量測定については論ずるまでもないが,血球数算定についても近来この方法による試みが盛んに行われるようになつた。
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