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特集 グラフ特集臨床検査の基礎 組織迅速診断と細胞診
胸腹水の細胞診
著者: 石岡国春1
所属機関: 1東北大学山形内科
ページ範囲:P.54 - P.57
文献購入ページに移動胸腹水中に認められる細胞成分は,1)漿膜細胞,2)組織球様細胞(組織球,単球,食細胞,単球様細胞などとも呼ばれる),3)好中球,4)好酸球,5)好塩基球,6)リンパ球,7)形質細胞,8)単球,9)肥胖細胞,10)月重瘍細胞である。試験穿刺で,少量の胸腹水を採取した場合には,穿刺部の皮膚に由来する扁平上皮細胞が認められることもある。これらの細胞成分は原因疾患の種類,病期あるいは,合併症の有無などによって,細胞の数,細胞相互の比率に種々の差異がみられるのみでなく,同一細胞でも変性,崩壊をきたしたり,形態変化をきたすので,これらの細胞の形態学的特徴を熟知することが必要である。
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