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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻8号

1966年08月発行

文献概要

特集 研究論文 細菌学

鼻腔,咽頭細菌叢の長期観察,他

著者: 三井一子1 川上稔1

所属機関: 1都立駒込病院検査科

ページ範囲:P.773 - P.788

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はじめに
 上気道ならびに肺の感染症の病原菌としては肺炎球菌,溶血レンサ球菌,ジフテリア菌あるいはブドウ球菌をあげることができるがそれらを検査材料たとえば鼻汁,喀痰などから分離する場合にしばしば困難を感ずることがある。その一つの場合として,検出された菌がはたして病原菌としての役割をしているのかどうかがわかりがたいことがある。その理由は,これらの菌あるいはこれらによく似た菌が健康な人の鼻や咽頭にみられる場合があるからである。そこで私達は普通の場合に咽頭や鼻にどのような細菌が存在するものか,その種類はいくつぐらいあるものなのか,また,それらがいつも同じなのか変るものなのか,などを知るために著者を含めた3名の健康人の鼻腔ならびに咽頭細菌叢を1年間にわたって観察したので,その結果をここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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