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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻4号

1967年04月発行

文献概要

研究

血清総蛋白のBiuret反応による呈色とその屈折計による定量との関係

著者: 山本哲夫1 沢田澄枝1

所属機関: 1大阪市立北市民病院臨床検査科

ページ範囲:P.297 - P.299

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 血清蛋白濃度が0.6g/dl以下では,蛋白質のBiuret反応による呈色の吸光度(E)はそれに比例すると考えられている。血清のAIG比を吉川・斎藤法を用いて測定するさいに,血清総蛋白(以下S.T.P.と省略)量に相当するBiuret反応の呈色のEを求め,同じにそのS.T.P.量をKjeldahl法により測定し,換算係数を求め,この係数を用いてA/G比測定のさい,蛋白濃度未知の被検血清のBiuret反応による呈色のEに乗じて蛋白量を換算する方法がある。蛋白質定量法として従来Kjeldahl法は係数の問題が幾分含味しているとしても,最も認められている。しかし,一般の検査室で実施するには熟練を要し,いささか煩雑すぎると思われる。定量法として正確さは劣るがきわめて簡易にS.T.Pを測定できる屈折計法があり,一般の検査室で使用され,臨床的にも十分その役割を果している。吉川・斎藤法を用いてA/G比を測定するさいに,多数の種々の異なった濃度のS.T.P量を屈折計法で測定し,平行してBiuret反応によるS.T.P量に匹敵する呈色のEをチェックし,それぞれの値からグラフを作成し,統計的処理をした。これらの相関関係よりその後の検査においてAIG比を上記方法で測定するさい,総蛋白量に匹敵するEからS.T.P量を換算することが可能か否かを検討し,その他若干の見地を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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