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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻9号

1967年09月発行

文献概要

入門講座 病理

凍結切片

著者: 畠山茂1

所属機関: 1東京医歯大病理

ページ範囲:P.681 - P.681

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 凍結切片は,1)術中迅速組織切片作製,2)脂肪染色3)神経線維染色,4)組織化学および免疫化学など用途は広い。ルーチンに用いられている方法は一度ホルマリン固定をした組織片を氷結して一定の固さと抵抗力を与えた後薄切し水へもどした上で染色する。しかし4)では固定と氷結効果の検査対象に与える影響を考慮して未固定瞬間低温凍結を行ない−20℃のクリオスタット内で薄切しただちにスライドガラスに貼りつけ固定ないし染色へ移る。1),2)でもクリオスタットが常時使用できる体制にあるときは利用すべきであろう。3)は鍍銀染色であるから必ずしも推奨できない。
 ここではもっとも一般的なサルトリウス型ミクロトームによる方法について述べる。まず固定のすんだ組織片の支持台に乗せる面はできるだけ平面にする。この面に凹凸があるとあとでとれやすい。1)の場合は組織片をできるだけうすくし10%ホルマリン液で30〜40秒間沸騰するくらいまで加温固定する。組織片の大きさは2cm平方位まででそれ以上は切りづらくなる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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