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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻11号

1968年11月発行

文献概要

技術解説

Phytohemagglutinin(PHA)を加えたリンパ球培養の実際

著者: 若狭治毅1

所属機関: 1東北大・病理

ページ範囲:P.787 - P.790

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 Phytohemagglutinin(PHA)はいんげん豆(Kidney bean)から抽出されたもので,1916年にDorsetやHenley1)によってHog. choleraに対する抗血清を作製するため,赤血球を凝集する目的に使用されたのが最初である。その後RigasやQsgood2)はPHAを白血球の分離にも使用しうることを指摘した。
 このようにして,赤血球凝集への利用に使用されたPHAは,Hungerford,Donnelly,Nowell,Beck3,4)が末梢血から白血球を分離し,培養後,細胞分裂像とともに芽球へ変化することを見出してから,PHAは染色体の研究のみならず,細胞の変態実験,特にその機序やPHAの変態因子に多くの興味がむけられるようになった。PHAの化学的組成としては,電気泳動法によって数種のタンパクと粘液多糖体の両者を含んでいることが明らかにされている。現在,Difco(米国)から販売されているPHAには"M"と"P"とがあるが,一般に使われているのはPHA-Mである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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