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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻11号

1968年11月発行

文献概要

講座 臨床生理学講座XIII

心音図<1>

著者: 町井潔1 関口寿2

所属機関: 1東大・吉利内科 2東京逓信病院循環器科

ページ範囲:P.817 - P.823

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 最近,わが国でも心臓移植が行なわれ大きな話題となっているが,古来,心臓は生命のシンボルであり,心音を聴くことは生死を分ける根拠でもあった。すなわち,心音(心雑音も含む)とは,心臓および大血管の活動により生じた機械的振動の中で,体表面に伝達された可聴域のものと定義される。これを心音図として記録する二とは以前から多くの人々により試みられたが,近来,電子工学の進歩により,便利な心音計が普及し,心音図検査が盛んに行なわれるようになった。心臓外科の進歩に伴い心疾患のより精密な診断が必要となり,レントゲン写真,心電図と並んで心音図も基本的検査の1つとなったが,十分に活用するためには,まず良い心音図をとらなければならない。
 心音図とは,心音という音響現象を記録して視覚化したものである。物理的にいえば,ふつうの心音図とは,心音という縦波(疎密波)の振動を横波(高低波)に変えて理解しやすくした観察方法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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