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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査12巻12号

1968年12月発行

雑誌目次

特集 血液検査の問題点

グラフ

血球計算

寺田 秀夫

pp.842-844

 近年,自動血球計数器が全国主要病院に普及し,多くの血液検体が能率よく,かつ正確に検査されつつあり,またオートアナライザーを用いて赤血球数,白血球数,血色素量,ヘマトクリット,平均赤血球容積,平均赤血球血色素量,平均赤血球血色素濃度などがきわめて短時間のうちに同時に求めうる時代となった。しかしながら,メランジュールや計算板を用いる血球計算は,患者のBed-Sideからの検査に,また救急検査として日常欠くことのできないもので,これを正しく迅速に行なうことは,血液検査に必要な第1歩であり,また臨床検査の基本的素養の1つともいうことができる。

血小板算定法—Brecher-Cronkite法

寺田 秀夫

pp.845-847

 血小板算定法は大別して,直接法と間接法に分けられる。前者は,メランジュールを用いて計算板中の血小板を直接算定する方法であり,後者は塗抹標本で血小板数を数え,同時に算定した赤血球に対する比率から血小板数を求める方法であるが,いずれも一長一短あり,すべての人に満足され,かつ信頼できる方法は確立されていない現状である。しかし,それらのなかでも位相差顕微鏡を用いるBrecher-Cronkite法は最も優れた方法とされ,従来のFonio法に代わってわが国でも普及しつつある。

われわれの検査室における血液塗抹から鏡検まで

伊藤 宗元

pp.848-850

 われわれの病院の血液検査室において行なわれている検査のうち,血液塗抹から鏡検,保存までの順をおって紹介する。

 塗抹標本はすべて,患者より直接検査員が作製する。病棟などにおいての主持医その他が,標本を塗抹することはない。標本塗抹の不良は,成績の間違いを起こす最も大きな原因であるからである。外来,病棟より検査室まできてもらい,重症者は検査員が病棟まで依頼により採りに行っている。

日常広く用いられる止血機構検査

加々美 光安

pp.851-853

 止血機構に異常の考えられる場合,血小板の量的および質的異常,血管壁の異常ならびに血漿凝血因子の異常の有無について検策を進めるが,この方面の検査は,従来なんとなくむずかしいものとされ,とかく敬遠されがちであった。しかし,実際の手技方法はきわめて簡単であり,測定値が実用に耐えうるか否かは規則通りの手技技術に十分熟練するか否かにかかっている。

骨髄穿刺法—胸骨穿刺法

天木 一太

pp.854-856

 血液疾患の診断・治療の決定に,骨髄穿刺法は非常にしばしば行なわれる。ことに急性白血病の治療には,骨髄所見の観察が重要である。骨髄像を作るためには,骨髄実質細胞を吸引するよう,末梢血の混入をなるべく少なくするよう,実施する必要がある。

特集 

1 巻頭言

渡辺 漸

pp.859-860

血液検査の特集にあたって

 本年4月に,徳島市で,三好和夫教授が会長として主宰された第30回目本血液学会総会に際して,"血液学標準値設定へのアプローチ"という標題で,4月10日の夜にシンポジウムがもたれたが,昼のプログラムがびっしりと詰まっており,したがって,その進行もすこし遅れ,その間休む暇もなかったにもかかわらず,このシンポジウムへの聴衆は会場に溢れる盛況で,いかにこの領域の問題への関心が大きいものであるかを,如実に認めざるをえなかった。

 しかも聴衆のなかには,日常,血液学的諸検査に携わっていると思われる技術者の方々が少なくなく,終始,熱心に傾聴されたのは注目すべき事がらであった。そのさい,参加された天木一太・日大助教授のお骨折りにより,その内容を,さらに臨床検査の立場からの視野に絞り,あるいは,さらに懇切な解説を加えて,臨床検査に従事する方々に広く理解を深めていただく意味で,この企画がなされたことは,前述のシンポジウムを司会した小生としては望外の喜びである。すでに,シンポジウムの席上その必要であることを痛感したのであるが,かくもすみやかに具体化されようとは思い及ぼなかった。

2 血液検査器具の選び方

大隅 彰

pp.861-867

 日常検査としての血液形態学的検査は,その操作の点で多少の煩雑さと,また熟練度による個人的誤差をまぬかれない欠点がないではないが,時代の趨勢とともに臨床検査の迅速化が要求されるにつれ,各種の自動血球計算器1,2)や光電比色計による血色素定量,超高速遠沈によるヘマトクリット法などが導入されるようになり,検査のスピード化ばかりでなく,正確度・再現性の増加とともに個人的誤差の僅少化および検体の微量化などが計られている。

 また自動血球計算器に特定の操作を加えることによって,血小板数,ヘマトクリット値,赤血球直経,MCVなどの測定すら可能な時代となった。先進諸国における自動血球計算器,光霊比色計などの普及は目ざましいが,本邦では遺憾ながら,まだ大規模な医療機関においてのみ使用されている現状であり,したがって従来の血液検査器具を用いる場合,その選択にはじゅうぶんな注意が必要であるとともに,ある程度の熟練度の養成も要求されねばならない。

3 自動血球計数器について

三輪 史朗

pp.868-871

はじめに

 今日,、使われている血球計算板は1855年に,メランジュールピペットは1877年,ハイエム液も同年にそれぞれ作られたもので,血球計数は100年以上の歴史をもっている。

 血球数を顕微鏡を用い,目でみて算定する上述の方法は,現在でも広く用いられているが,血球の計算板上での分布誤差,算定する血球数が少ないことから生ずる誤差,メランジュールでの稀釈誤差などの点で,正確さに欠けるうらみがあること,さらに,時間を要し,かつ目の疲労を生ずるなどの問題点があることなどから,自動的に血球計数ができたらという願望は,比較的はやくから血液学者の間でもたれていた。そして,実際に自動血球計数器が実用に供されるようになったのは,1950年代になってからのことでるあ。

4 赤血球計数の問題点

三輪 史朗

pp.872-879

 赤血球計数についての問題点を数えあげれば,多々あることと思うが,ここでは,①採血部位による血算値の差異,②計算板法(視算法)による揚合の誤差の問題,③自動血球計数器による赤血球計数の問題点,の3項目について,主として述べてみることにする。

5 国際標準ヘモグロビン測定法の問題点

松原 高賢

pp.880-885

国際標準法制定のいきさつ

 ヘモグロビン(Hb)の臨床測定法として最もすぐれているのは,シァンヘミグロビン(HiCN.国際標準法ではこの名が採用されている。通称,シァンメトヘモグロビン)法である。はじめて本法をもって国内統一を行なったのは,1958年アメリカである。以来,HiCN法はすみやかにヨーロッパ諸国に広まったが,やがてアメリカ標準法の欠点が見いだされた。

 そこで,これに改良を加えて1963年ヨーロッパ標準法が定められた。続いて1964年アメリカをこれに合流させるため,国際血液学会内にInternational Committee for Standardizationin Hematology(ICSH)が組織された。ICSHはヨーロッパ標準法をそのまま国際標準法案として提出し,各国の委員にその検討を要請した。1966年第11回国際血液学会で,現国際標準法が可決されたが,それはヨーロッパ標準法とアメリカ標準法とをともに承認したような幅の広いあいまいなものである。

6 ヘマトクリット測定の問題点

日野 志郎

pp.886-889

 わが国では一般に,血液中に占める赤血球の量をヘマトクリットとよんでいるようであるが,Wintrobeの教科書17)ではヘマトクリット管を指しているようだし,Dorlandの辞書にはそれに使う遠心機だと書いてある。de Boroviczeny2)によると,スエーデンで牛乳の脂肪量を遠心法で測り,lactocritとよんでいたのにならい,遠心法で赤血球量を測るのをヘマトクリットと言い始めたという。しかしDorlandによると,クリットというのは,judgeあるいはseparateに相当するギリシャ語に由来するもので,遠心という操作に関する限りでは,英語での別称packed cellvolumeと差がないように思われる。

 ともあれ,血液中の赤血球量をヘマトクリットとよぶことにして,これを遠心法で測定するのが今日もっとも一般的である。Wintrobe管で行なうと,非常に再現性のよいことがわかり,すぐれた方法であると推賞されたが,広く使われるに及んで,問題点がいくつか浮かんできたばかりでなく,簡便な毛細管法の普及につれてますます混乱が生じたかにみえる。

7 網赤血球算定法

寺田 秀夫

pp.890-895

網赤血球とは

 網赤血球は成熟赤血球のすぐ前の段階にある幼若赤血球で,骨髄内のものは35-45時間,末梢血では17-29時間後に成熟赤血球になるといわれる。

 赤芽球の発育分化の過程は図1のごとく,幹細胞から前赤芽球,好塩基性赤芽球,多染性赤芽球,正染性赤芽球と分化し,次いで脱核して網赤血球,成熟赤芽球となるか,成熟が進むにつれて細胞質内のRibonucleic acid(RNA)はほぼ直線的に減少し網赤血球の末期に消失する。これと対称的に好塩基性赤芽球の段階から,しだいに好酸性に染まる赤血球特有の蛋白質であるヘモグロンビン(Hb)の合成が始まり,しだいに赤く染まりはじめ成熟赤血球の段階でHb合成は最高に達するわけである。

8 赤沈値測定の問題点

福武 勝博 , 鈴木 弘文 , 三上 俊衛

pp.896-899

はじめに

 赤血球沈降速度測定法は,1918年Fahreusにより血液臨床検査の一方法として報告され,1921年Westergrenが検査術式を確立してから,日常臨床において最も広く利用されている簡単な検査の1つである。特に慢性炎症性病変に対するスクリーニングテストとして,鋭敏な検査法とされている。赤沈は非特異的な反応であるが,臨床症状および他の検査と比較検討することにより,疾患の活動状況,治療方針,予後判定に非常に役だつ。赤沈値は,血漿成分の変化を赤血球の沈降速度を指標として表現するもので,血漿成分,赤血球の質および量の変化,および測定上の手技などが測定値に影響を及ぼす。

9 白血球数算定の問題点

新谷 和夫

pp.900-905

はじめに

 白血球数算定は,臨床上最も頻繁に行なわれる検査の1つであるが,その精度という点になると,未解決の問題が多かった。いま白血球算定の歴史をふり返ってみると,当初は臨床医が自分で採血し,算定を行なうという形が長く続けられ,ときとして異常なデーターが出ても,ただちに算定をやり直すことで処理されて,大きな不都合は感じられずに終わっていた。もちろん杉山1),Berksonら2)先人によってメランジュール,計算盤による視算法の誤差が推計学的手法で追及されてはいたが,器具・手技の誤差が大きく白血球算定の精度の問題は,実際上,未解決のまま残ることとなった。

 このような時期に,中央検査制度が発足し,検査が医師から技師の手に移ったので,臨床所見と全く無関係に白血球算定が行なわれることとなった。当然の結果として,大きな混乱が起こったが,一層混乱を助長した要素として,二重蓚酸塩による抗凝固血を白血球算定に用いたという事実をあげねばならない。このため,二重蓚酸塩に対する反省期ともいうべき時代がくることとなり,血算には耳朶血が主として用いられる旧態依然たる状態が続いた(図1)。

10 白血球数と生理的動揺

滝川 清治

pp.906-910

血液中における白血球の態度

 われわれは,耳朶から1滴の血液をとって,その1mm3中にある白血球数を算える。これが,現在行なわれている血液白血球数の算定法である。同様にして,赤血球数を算定しても,血液が濃縮され,または稀釈されていることがあるために,全身の血液量(全血量)を測定して,全身の赤血球数(全赤血球数)を算出しなくては,真の貧血または多血症を確診することができないのと同様に,真に白血球が増加しているか減少しているかの確診には,きわめて多くの問題をはらんでいる。

 白血球については,血液の濃縮または稀釈以外に,白血球の循環は赤血球と違い,open systemであること,血液のなかでもすべての白血球が平等に循環しているのではなく停滞しているものがかなりあること,白血球には,顆粒球・リンパ球・単球という種類があり,それぞれがほぼ独立の増減をすること,などによって,血液白血球数に大きな影響を及ぼす因子が赤血球よりも多いことが問題になる。

11 血液像検査の問題点

伊藤 宗元

pp.911-916

はじめに

 血液塗抹標本の観察は,他の血液検査に比して,疾患の病的状態を決定づける最も大きな意義を有する、すなわち赤血球数の減少,白血球数の増加・減少を血液像の観察から推察される場合が少なくないし,また血球の数的変化の少ない場合でも,病的状態を発見しうる。1枚の血液塗抹標本で白血球系ではもちろん,その細胞の形態学的変化・成熟度・出現率による変動によって病的状態が意義づけられるし,赤血球系でもその染色性・形態・大きさなどによってある程度の診断がなされ,血小板の観察からも,その数的変化はもちろん,その形態学的変化をも知りうる。

 血液像検査の目的は,いかに生体内血液変動を再現し得て,その観察から疾病を推論に導くかである。それにはまず,標本作成時に細心の注意が必要であることはもちろん,次いで血球の観察にいかに習熟するかが,診断上最も必要となる。

12 リンパ球の取り扱い方

小野 三郎 , 長谷川 仁

pp.917-927

はじめに

 末梢血液の白血球を臨床上問題とする場合には,その量的変化と質的変化の2つの面が考慮されるべきである。白血球には,大別して胞体内に特殊顯粒を含有する顯粒球(好中球・好酸球・好塩基球)と,そのような顆粒をもたず単一の核を有する細胞,すなわち単核白血球(リンパ球・単球)との2群があることは周知のとおりである。

 顆粒球,わけても数のうえで白血球の大勢を占める好中球は,生体の炎症反応の1つとして,いろいろな疾患で増加するし,また各種の条件下において疲へいし減少するものである。つまり,量的変化をきたしやすい細胞である。ところが,本稿で取り扱うリンパ球は数の増減が比較的起こりにくい,その意味では,恒常性に富んだ細胞群であることが従来より知られている。もちろん,リンパ球増多や減少が認められる疾患も確かに存在するのであり,その個々については成書にゆずるとして,ここで考えなければならないことは,このような量的に比較的安定な細胞群であればあるだけ,われわれの目を質的変化に向けなければならないということがいえよう。この質的異常について論ずることができるためには,その前提として,正常の姿というものが明確に規定されていなければならない。以下に,われわれがリンパ球を取り扱っている立場を,すこし説明してみたい。

13 血小板算定法の問題点

安永 幸二郎 , 大熊 稔 , 立川 卓男

pp.929-936

はじめに

血小板の算定は,出血傾向の診断には不可欠な検査であるにもかかわらず,その標準化に対して,わが国では,なおいくつかの異論がある。血小板算定は赤血球・白血球の場合と異なり,血小板自体に粘着・凝集しやすく,崩壊しやすいという性質があるため,測定操作中に,人為的に減少することは確かである。しかし,だからといって,算定血小板の最も多しものが真の血小数板に近いものかいうと,必ずしもそうではないことは,これまでも強調してきた。20,21)

 以下,血小板算定の問題点について,われわれの検討してきた点を中心に述べることにする。

14 血小板機能測定の問題点

山中 学

pp.937-943

血小板機能とは

 血小板は止血に,血液凝固反応と同じく重要な役割を果たしている。したがって,血小板数が減少すれば,量的な機能低下で,また血小板数が正常でも,質的な機能低下があれば,出1血傾向を示す。

 ところで,血管損傷にあたって,生体の最初の反応は,血管損傷部への血小板の付着である。さらに,この血小板へ流血中の血小板が付着して,大きい凝集塊をつくり,積極的に止血栓として出血の穴を塞こうとする。これを血小板の粘着・凝集反応という。血小板が極端に減少すれば,傷害部に付着する血小板が少なく,またこれらの機能が低下していれば,たとえ血小板が正常量あっても,完全な止血栓がつくられず,出血が持続する。

15 出血時間測定の問題点

加々美 光安

pp.944-950

緒言

 近年,止血機構に関する知見の急速な進展に伴い,この方面の検査頻度は増加傾向を示している。

 ところで,出血時間測定は出血性素因の検査法として,古くから広く行なわれているものであり,止血機構の異常を知るにかなり重要なものであるが,測定法が比較的簡単であるためか,じゅうぶんな配慮を怠りがちである。

16 血液凝固測定の問題点・1—スクリーニング検査の範囲のもの

梅垣 健三

pp.951-959

 生体内にては,血液は凝固系と線維素溶解(線溶)系とが,互いに平衡状態を保ち循環している。なんらかの原因により,このバランスが失われたときに,出血あるいは血栓形成という現象が生ずる。日常診療において,臨床医は出血に遭遇することが多く,先天性あるいは後天性出血性素質の鑑別,術前の出血傾向の有無の検索,あるいは血栓症に対する抗凝血薬療法のcontrolなどのために,出血に関する検査を行なう必要が,しだいに増加してきた。一方,最近10数年間に凝固機転の解明は急速な進歩を示し,とりわけ,凝固第1相において著しいものがある。これに伴い複雑な凝固因子の名称の統一なども行なわれ,従来むずかしいとされていた血液凝固も,しだいに一般に理解されるようになってきた。

 しかしながら,止血機構は明らかになり,しだいに化学的分析の方向に進んできてはいるものの,微妙な生体内での反応を解明するにはまだ道は遠く,したがって凝血学的検査は各検査室・研究室において,それぞれ独自の方法で行なわれ,多種多様で,正常値も区々である。このような状態の下では,出血に関しては,一般にどの範囲に検査を進めてゆけばよいのか,またどの方法を選択すればよいのか判断に迷う。日本臨床病理学会はこの解決のために,第12回総会(昭和40年11月)にて"血液凝固検査の標準化"をシンポジウムのテーマとしてとりあげ1-6),凝固検査の検査室への導入をはかった。

16 血液凝固測定の問願点・2—トロンボプラスチン形成試験とその問題点

松岡 松三 , 水品 輝夫 , 渡部 透

pp.959-962

 Biggs,Douglas & Macfarlaneら(1953)1)により考案されたトロンボプラスチン形成試験,thromboplastin generation test(TGT)は,内因性トロンボプラスチン活性を,試験管内にて測定する方法であって,血液中にて活性トロンボプラスチンが形成される状況を知るすぐれた方法である。本法は,血友病A,Bの鑑別と,第XI,XIIM因子欠乏症の診断のみならず,血小板機能を知る検査法として広く応用できる。

16 血液凝固測定の問題点・3—フィブリノーゲン定量法とその問題点

松岡 松三 , 水品 輝夫 , 渡部 透

pp.962-964

 フィブリノーゲン定量の原理は,フィブリノーゲンがトロンビンで特異的にフィブリンとなり凝固すること,他の血漿蛋白よりも低い温度で熱凝固すること,容易に塩析されること,などを利用し分離したフィブリノーゲンを,乾燥して重量を測定し,あるいは分解して窒素量もしくはチロジン量を測定して定量するのである。フィブリノーゲンを塩析したり,加熱沈殿するのは比較的簡単であるが,他の蛋白がいっしょに塩析されたり,熱沈殿する恐れがあり不正確である。その他電気泳動法,免疫学的方法も報告されている。さらにフィブリノーゲン量がトロンビン時間に影響することを利用した半定量法1)をはじめ,トロンビンを加えたり2),加熱3),または塩析4)にて生じた混濁を比色する簡便法がある。

 トロンビンでフィブリノーゲンをフィブリンに転化させて測定する方法は,実際に生化学的活性を有するフィブリノーゲンを測定するので最も好ましい。

16 血液凝固測定の問題点・4—正常値

藤巻 道男 , 安井 武義 , 堀田 義弘 , 大友 弘道 , 福島 康圭 , 鈴木 和枝

pp.964-968

 血液凝固測定の正常値設定に関する問題点として,基本的には標準検査法が確立されなければならない。わが国においては,血液凝固時間の標準検査法は日本血液学会および日本臨床病理学会の規定によるLee & White法が用いられている。また部分トロンボプラスチン時間PTTとプロトロンビン時間についても日本臨床病理学会において検討がなされている。

 なお標準検査法が確立され,これが用いられたうえでも,血液凝固の測定法の基本的な性格として,終末点の判定は測定者による個人差があり,また被検者にみられる生理的な動揺などは正常値の設定のうえに影響を与え,考慮されなければならない。

17 線溶能測定の問題点

風間 睦美

pp.969-974

はじめに

 線維素溶解現象(線溶)は線維素(フィブリン)や線維素原(フィブリノゲン)が溶解する現象であるが.生体内でのこの現象は医学各領域における諸疾患に伴い変動することはもちろん,きわめて日常われわれの体内でくりかえし起こっているものであり,ときとして異常亢進をきたし.ショックや出血などの重篤な状態を惹起する。

 この線溶を測定する方法は,現在まで多数報告されて枚挙に暇がないが,実際に臨床的に使用されている測定法は限られており,それぞれの利点と短所があって,われわれはそれらをいくつか組み合わせて測定を行ない,得られた成績を総合判定し,複雑な線溶の内側をうかがおうとするものである。

18 血漿蛋白分画測定の問題点—セルロースアセテート電気泳動法による血清蛋白分画を中心に

河合 忠 , 吉田 陞

pp.975-982

はじめに

 血漿蛋白分画値は病態の変化にともなって著しい動揺を示すため,重要な臨床検査の1つである。

 蛋白質分子は,多数のアミノ酸がベプチド結合によってできあがっているポリペプチド鎖のいくつかが立体的に曲折してできあがっている。かような蛋白質成分にさらに糖質や脂質などが構成成分として加わっている場合が多い。したがって,それぞれの蛋白分子は,互いに異なった物理化学的あるいは生物学的性質をもっている。このような性質のどれを基礎として分画されるか,すなわちどのような方法で分画されるかによって血漿蛋白質は多数の異なった分子群に分けられるわけである。

19 定量的赤血球抵抗試験—Parpart法

福岡 良男

pp.983-987

はじめに

 低張食塩水に対する赤血球抵抗試験は,わが国では,Ribiere法のGiffin-Sanford変法が広く行なわれている。この方法は簡便であるうえに,最小抵抗と最大抵抗,ならびに抵抗幅を容易に求めることができるが,測定時のpHと温度のずれによる測定値の変動がほとんど考慮されていない。また,肉眼的に判定しているので,最小抵抗と最大抵抗の値が厳密でなく,また,その中間の赤血球抵抗の状態を正確に数値をもって表現することができない。

 採血した血液を保存しておくと,先天性球形赤血球症や発作性夜間血色素尿症などの血液は健康人の血液に比して溶血しやすい。このような現象から,無菌的に保存した脱線維血液を用いて,低張食塩水に対する赤血球抵抗を測定する方法がParpartによって考えだされた。

20 異常血色素症—その発見のために

山本 きよみ , 井内 岩夫

pp.988-997

はじめに

 異常血色素症という新しい血液疾患の分野が確立されたのは,その代表的存在である鎌状赤血性貧血症の血液中に,電気泳動的に正常血色素(HbA)とことなるHbSが含まれ,さらにHbSの異常は,Hb分子の蛋白部分であるグロビンの異常に基づくものであること,またこの異常血色素が本症にみられる溶血性貧血(溶血発作),激痛発作,再生不良性貧血発作などの諸症状の根本原因であることを解明した,Pauling1)およびIngram2)らの画期的業績に負うものである。以来,同様の研究が世界各地で行なわれ,20年後の今日世界の異常血色素は,160余種にも及んでいる。

 一方,わが国においては1957年以来東京・宇部・福岡・京都・岐阜・熊本・広島など全国各地において異常血色素の調査が開始され,南方地域住民のHbE3),ネグロ人のHbS1)地中海沿岸住民のサラセミア症4)など,特定地域の住民に高頻度にみられる異常血色素こそ存在しないが,今日までに表1に示すごとく約40種に及ぶ多種類の異常血色素が報告されている。

21 LE細胞試験の問題点

山口 潜

pp.998-1001

LE細胞現象

 LE細胞現象(LE cell phenomenon)は,Hargravesらによる記載1)(1948)以来多くの検討が加えられ,LE細胞検出のための検査法,すなわちLE細胞試験(LE cell test)は,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus,以下SLE)の臨床検査法として,今日なお必要不可欠である。LE細胞が核物質の食喰像と老えられることから,本現象の発見はSLEにおける抗核因子の広範な研究の発端となり,また従来顔面の蝶形発疹(butterfly rash)を主要徴候と考えられていたSLEにも,これを欠く"無疹型"がかなりの数に存在することが,LE細胞試験陽性例の検討から明らかになってきた。LE細胞の検出法は以前にはLE試験(LE test)とよばれていたが,近年,Hyland社から核蛋白のラテックス結合反応試薬として"LE test"という名の試薬が市販されるようになり,まぎらわしいので"LE細胞試験"(LE cell test)と正確によぶほうがよい。

 LE細胞は,患者血清中にあるLE細胞因子が試験管内で白血球(食喰球)に作用し,その一部は崩壊して核物質を主とする均一無構造の球状体となって他の貧喰球に食喰されてできた細胞で,1つの環境の中で,ある好中球は崩壊し,ある好中球はこの崩壊物質を貧喰するという奇妙な現象の所産である。

22 骨髄像検査の問題点

天木 一太

pp.1002-1007

はじめに

 Arinkinが1929年胸骨穿刺法を考案し,骨髄像の観察が日常検査として容易に行ないうるようになってから,ほぼ40年になった。この間,この方法は広く普及し,血液学の進歩,血液疾患の診療に果たしてきた役割は,はかり知られないものがある。しかし,この検査には,いろいろと問題点があって,かなり気をつけて実施しないと,その価値が著しく低下する。むしろ,申し分なくよく実施されることのほうが少ないのではないかと想像される。

 次に,いろいろの問題点をあげ,それについての対策を述べてみる。なお,文献では太田1)のものが詳しい。

23 健康人の選び方と血液学的成分の正常値設定

大場 康寛 , 井田 憲明 , 佐々木 匡秀 , 柴田 進

pp.1008-1014

はじめに

 数値によって表現される臨床検査成績を基にして,病態を把握しようとする場合には,まず,その測定値が正常域にあるか,異常値域にあるかを判定するために1つの尺度,すなわち"正常値"に照らし合わせてみる必要がある。

 通常,"正常値"と称しているのは,健康人集団を対象にして,その測定値の大部分がおさまる変動範囲をさすのであって,各個人の標準値(健康時の生理的変動範囲)ではないから,厳密にいえば,常に特定個人の病態判定の尺度となりうるとは限らないともいえるのである。したがって,理想的には集団の正常値とともに,各個人の正常値が求められていることが望まれる。しかし,実際には人種・性・年齢・季節・生活環境などの多くの因子によって規定される,特定個人のあらゆる生体成分の標準値を検索しつくすことは不可能であるから,健康人集団より設定される"正常値"を病態判定の基準として通常用いるのである。

24 座談会/血液検査の問題点

加々美 光安 , 寺田 秀夫 , 三輪 史朗 , 河合 忠 , 天木 一太

pp.1015-1036

 以上,20余の論文をお読みいただいたことで,この特集はすでに役めを果たしたわけである。しかし,この尨大にして複雑な‘血液検査の問題’をさらに容易に,かつ総括的に理解していただくために,ここに‘座談会’という形式で,さらに‘問題点’をしぼってお話しあいいただくことにした。いわば"サワリ"というわけである。

私のくふう

血液型検査・RA検査などに使用する攪拌棒

島田 三貴也

pp.885

 多数の血液型を実施する場合,ガラス棒または竹や木の棒を利用して抗血清と血液を混ぜるが,またRAを実施する場合にもラテックス粒子と稀釈血清を混合するが,その際血型検査の場合は抗A側と抗B側を同時に撹拌でき,またRAの場合は1件ずつでなく2件同時に撹拌できろように,ガラス棒をV字型に曲げて利用すると,たいへん能率的である。ガラス棒は眼科用のものを利用すると良いが,内径3mm長さ20cmのガラス棒の中心部を火焔で曲げて,曲げたV字の先端の幅が(血液型検査またはRA検査の2件同時に行なう時にとなりどうしくっつかないように,また離れ過ぎないように)3.0-3.5 cmぐらいにして利用する。

スプリングを利用した稀釈器

熊城 一男

pp.1007

 臨床検査のうち,特に血清検査において一番煩雑な操作は稀釈操作であろう。たとえば梅毒検査において口で吸ったり吐いたりして稀釈を行なっていると,時として口の中に生暖かい塩辛いものが入ってくる。自分の操作の不注意とはいえ,気持の良いものではない。自動稀釈装置もあるときくがまだ使用経験がない。多種類の稀釈を行なう場合は,そう簡単ではないと思われる。私はガラス板法の定量における稀釈を1mlの注射器と輸血針および遠心分離器のカーボン押さえのスプリングで簡単な稀釈器を作り,稀釈に作用して,口で行なうより迅速・簡便で重宝しているが,他検査の稀釈にも注射器の種類を変えることにより簡単にできると思われるのでここに紹介し,諸兄のご批判を仰ぎたいと思う。

 針先は1)輸血針を使用し,注射針を適当な長さに切る。切る場合はヤスリで傷を入れて折る(ペンチで切ると穴は潰れてしまう)。注射器はスプリングの長さに応じて適当に切る。たとえば0.2mlの倍に稀釈を行なう時は,スプリングを離した状態が0.2mlよりやや多く入る状態にする。2)そして,軽くスプチングに手を当てた時に0.2 mlとなるようにスプリングの長さを加減する。3)スプリングを押した時に,スプリングの厚みのために注射羅の内筒が全部入らない時はヤスリで傷を入れて,熱いガラス棒を当てると簡単に切れる。4)切り落とした後を火であぶると,注射器の筒が曲がる恐れがあるので,角を落とす時はヤスリなどで磨く。

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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