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梅毒の赤血球凝集反応(TPHA)の手技
著者: 富沢孝之1
所属機関: 1国立予防衛生研究所
ページ範囲:P.82 - P.84
文献購入ページに移動病原性Treponema Pallidum (TP)を抗原とした赤血球凝集反応(TPHA)について
Cardiolipin抗原を用いる梅毒血清反応はすぐれた反志であるが,その抗原の特殊性から非梅毒血清を陽性にする非特異反応が問題となっており,生物学的偽陽性としてとりあげられている。この解決方法として本病原体であるトレポネーマを抗原とする反応を行なうことがのぞましいとされているが病原トレポネーマは現在においても培養ができず,そのものを抗原とする場合,おのずと抗原の量的な問題があり,広く行なうことができない。一方では術式の複雑さも加わり実用化をはばんでいる。術式の複雑な反応はまた結果の再現性ということにむずかしさがある。そこでわれわれは以上の問題点,特に梅毒血.清診断法としての特異性(より多く非梅毒血清を陰性と判定する)の高いもので,しかも簡単な術式のものに主眼をおいて赤血球凝集反応の検討をすすめてきた。
Cardiolipin抗原を用いる梅毒血清反応はすぐれた反志であるが,その抗原の特殊性から非梅毒血清を陽性にする非特異反応が問題となっており,生物学的偽陽性としてとりあげられている。この解決方法として本病原体であるトレポネーマを抗原とする反応を行なうことがのぞましいとされているが病原トレポネーマは現在においても培養ができず,そのものを抗原とする場合,おのずと抗原の量的な問題があり,広く行なうことができない。一方では術式の複雑さも加わり実用化をはばんでいる。術式の複雑な反応はまた結果の再現性ということにむずかしさがある。そこでわれわれは以上の問題点,特に梅毒血.清診断法としての特異性(より多く非梅毒血清を陰性と判定する)の高いもので,しかも簡単な術式のものに主眼をおいて赤血球凝集反応の検討をすすめてきた。
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