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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻2号

1968年02月発行

文献概要

研究

血清コレステロール測定の直接法について

著者: 吉野二男1 片平宏1 石川浩子1 斎藤レイ子1

所属機関: 1神奈川県立成人病センター

ページ範囲:P.140 - P.141

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緒言
 血清コレステロールの測定法にはいろいろの方法があり,それぞれ長所をもっているが,なかでも酢酸—硫酸を用いたLieberman-Burchard法に基礎をおいたもの,さらにその改良法が広く採用され,わが国ではZakらの抽出法によるZak-Henly変法が最も多く用いられている。そしてこれらに関しては,北村らにより余すところなく検討が加えられ,吟味を尽された感がある。その結果用いる試薬の不純が指摘されたため,各試薬メーカーでもよりよい試薬の供用に努力され,コレステロール測定用の高純度の酢酸,硫酸を得ることができるようになってきた。
 一方において,最近検査室における検査件数の増加は,コレステロール測定においてもその例外でなく,ますます増加を示してきつつある。このような時に,なおZak-Henly法でも若干の繁雑さを感ぜざるを得ないので,優良な試薬を得ることができることと併せて,いわゆる直接法を検討してみることも意義あると考えて,Rosenthalの処方による直接法を検討して,広く応用されているZak-Henly法と比較してみたところ良い成績を得ることができたので,検査室業務の能率化とも考えて報告するしだいである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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