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入門講座 血清
梅毒の血清学的検査法IV—TPHA
著者: 松橋直1
所属機関: 1東大・血清学
ページ範囲:P.428 - P.428
文献購入ページに移動 カルジオライピン・レシチン抗原をもちいた梅毒血清反応は,梅毒病原体のTreponema pallidumそのものを抗原としていないため,梅毒以外の疾患でも,非特異的な陽性反応がでることがある。そのようなニセの陽性反応を生物学的偽陽性反応(Biological False Positive Reaction,略BFP)と呼ぶ(表1)。
このようなBFPを梅毒と鑑別するためにTPそのものをもちいる方法の活用が推められている。しかし,TPと共通抗原をもつトレポネーマの自然感染があるため,TPを抗原としても非特異的陽性を呈する患者血清があるので,非病原性のReiter株のTPをもちいて,この非特異的抗体をあらかじめ吸収すると,梅毒に対する特異度が一段と高くなり,BFPの鑑別法,梅毒の診断法として非常に有力な手段となる。現在行なわれている方法はTPHAとFTA-ABSがある。
このようなBFPを梅毒と鑑別するためにTPそのものをもちいる方法の活用が推められている。しかし,TPと共通抗原をもつトレポネーマの自然感染があるため,TPを抗原としても非特異的陽性を呈する患者血清があるので,非病原性のReiter株のTPをもちいて,この非特異的抗体をあらかじめ吸収すると,梅毒に対する特異度が一段と高くなり,BFPの鑑別法,梅毒の診断法として非常に有力な手段となる。現在行なわれている方法はTPHAとFTA-ABSがある。
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