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特集 成人病検査 グラフ
血清コレステロールの定量
著者: 春日誠次1
所属機関: 1関東逓信病院検査科
ページ範囲:P.620 - P.624
文献購入ページに移動 コレステロールの定量は古くはヂギニンによる沈殿を重量法によって測定していた(Windaus,1909)。その後,Liebermann-Burchard反応(無水酢酸,濃硫酸)による比色法が導入された(Bloor,1916)が,発色の不安定さ,遊離・エステル型による発色の度合に差があることなどから,Schonheimer&Spcrry (1934),Sperry&Webb (1950)にょって改良され正確に測定されるようになったが,操作が繁雑になってしまった。Abel1らは簡易な方法をくふうしている(1952)。その他p-Toluensulfon酸をつかうPcarson法,その改変法であるZurkowski法などコレステロール定量法についての文献は多い。ここでは塩化第二鉄—硫酸による発色(Kiliani反応とも呼ばれる)を.利用したZak,Henlyの北村変法の操作である。この方法は簡易性を主体としており,測定値としてはSperry&Webb法よりも約10%高く出る。
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