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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻9号

1968年09月発行

文献概要

特集 成人病検査

肝機能検査

著者: 大森清彦1

所属機関: 1大阪府立成人病センター

ページ範囲:P.656 - P.662

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成人病検診と肝機能検査
 最近は死亡原因の上位を占める高血圧,動脈硬化,心臓病,癌などの代表的成人病が一般の関心を集め,特に早期発見・治療の大切なこれら疾患の検診が盛んに実施されている。ところで,直接死亡原因となることはこれらよりはるかに少ないが,糖尿病,肝臓病,腎臓病などはやはり40歳前後以後に潜行性に発病したり,既往の潜在病症が徐々に進行して軽い不定症状を表わしたりすることが多く,この時期に発見して,その後の合併症や増悪を防ぐことが医療の本筋と考えられるもので,成人病検診の対象として当然これらも重要視されてきている。
 肝臓は代償能力が大きく,軽度の障害ではもちろん,かなりの障害でも症状を表わさぬことも多く,肝疾患の早期発見の唯一の手がかりとしての肝機能検査の重要性は周知のところである。したがって,潜在ないし軽症疾患の早期発見が第1眼目である成人病検診には,本検査は絶対欠かせない項目で,事実,人間ドックには必ずその数種が実施せられ,最近では,肝機能の集団検診を高年者に実施している事業所も現われている現状である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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