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巻頭言
衛生検査技師—その現実とヴィジョン
著者: 武見太郎1
所属機関: 1日本医師会
ページ範囲:P.21 - P.21
文献購入ページに移動 日本の過去の医学教育には,改められるべきものがはなはだ多かったと思う.その中でいろいろな専門分科が生じ,パラメディカル職種が育てられてきたことは,個体発生と系統発生の関係におき直して考えてみる必要があると思う.
専門分科とパラメディカル職種との間に,どのような共通な学術方法論と思惟方法とを存在せしめなければならないかは,その養成にあたっての第1の課題であると思う,実際は必要に迫られて自然発生的に独立した職種が登場し,後になって法制化が行なわれるというのが学術行政の常である.そこに絶えず混乱の培地が存在されることは,あまり気づかれていないのである.専門分化やパラメディカル職種の問題は,全医学の立場と近接科学の動向の関連において,発足の段階で計画的に検討さるべきものである.わが国ではこの段階に十分な時間と努力とが用いられたためしはないのである.学術社会の秩序が,自然発生の後に考えられるというくらい非学術的なことはない。
専門分科とパラメディカル職種との間に,どのような共通な学術方法論と思惟方法とを存在せしめなければならないかは,その養成にあたっての第1の課題であると思う,実際は必要に迫られて自然発生的に独立した職種が登場し,後になって法制化が行なわれるというのが学術行政の常である.そこに絶えず混乱の培地が存在されることは,あまり気づかれていないのである.専門分化やパラメディカル職種の問題は,全医学の立場と近接科学の動向の関連において,発足の段階で計画的に検討さるべきものである.わが国ではこの段階に十分な時間と努力とが用いられたためしはないのである.学術社会の秩序が,自然発生の後に考えられるというくらい非学術的なことはない。
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