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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻1号

1969年01月発行

文献概要

1ページの知識 細菌

細菌の形態からの同定(1)

著者: 木村貞夫1

所属機関: 1栃木県衛生研究所

ページ範囲:P.54 - P.54

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 われわれが学ぶ微生物学の中には,小はウイルスから大は真菌に至るまで,たいへんたくさんの種類がある。これらの多くの微生物の中で,人間に病気をおこす種類のものだけがわれわれの当面の対象である.したがって,その数はわりに限られている.われわれが,染色や培養によって観察する菌の大部分は,非病原性で,これらの中には正常細菌叢もあり,雑菌とよばれて全然関係のない菌もある.これらの菌の中から,病原性のある菌を選びだすことがわれわれの目的である.
 ある未知の菌をしらべ,その菌の属する科・属・種を決定することを同定というがこれが細菌検査の究極の目的であることは,上述の通りである.このために,いろいろの方法が用いられる.形態,生物学的性状,血清学的性状などの諸検査がそれである.これらを総合判定して細菌の同定が行なわれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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