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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻10号

1969年10月発行

文献概要

1ページの知識 細菌

結核菌(1)形態学的検査

著者: 木村貞夫1

所属機関: 1栃木県衛生研究所

ページ範囲:P.866 - P.866

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 結核菌は前号まで述べてきた細菌とちがって,その形態の検査においても,培養においてもかなり特殊な位置をしめている.たとえば形態についても,一般菌について行なうグラム染色よりは特殊の抗酸性染色を行なうのがふつうであるし,培養についてもふつう寒天培地や血液寒天には生えず,鶏卵を基材とする鶏卵培地を用いなければならない.また培養期間も一般菌のように24-48時間というような短期間ではなくて数週間を必要とする.したがって,前号までに述べてきた方法では結核菌を検出することはできない.
 最近結核死亡率は減少したといっても,結核は慢性感染症であり,まだ多くの結核患者が存在しているので,結核菌の検査は臨床細菌検査技師にとってマスターしておかねばならないものの1つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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