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特集 血清学的検査—その本質と実際 感染症の血清反応
ヒトマイコプラズマ血清診断の問題点
著者: 荒井澄夫1 石田名香雄2
所属機関: 1東北大第1内科 2東北大・細菌
ページ範囲:P.1100 - P.1104
文献購入ページに移動本邦においてMycoplasma pneumoniaeが初めて分離されてから早くも6年の歳月が流れ,ようやくマイコプラズマ学が一般の細菌検査室でも取り上げられるに至った.しかし一口にマイコプラズマ抗体測定法といっても種々の方法があり,検査室で検査を進める場合,どの検査手技に重点を置くかちょっとまごつくほどである.また最近,各国における精力的なマイコプラズマ感染症の研究によって,以前のように単にマイコプラズマ肺炎から抗体検出を目的とするばかりでなく,2,3の慢性疾患とマイコプラズマ感染症との関係がようやく明らかにされつつあるといえよう.
本稿においては,数ある血清診断法の利害得失を検討するとともに,各種マイコプラズマの抗体上昇を示す疾患について言及したい.なおヒト由来マイコプラズマの生物学的性状や分離方法,同定法については省略した.
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