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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻12号

1969年12月発行

文献概要

特集 血清学的検査—その本質と実際 感染症の血清反応

ヒトマイコプラズマ血清診断の問題点

著者: 荒井澄夫1 石田名香雄2

所属機関: 1東北大第1内科 2東北大・細菌

ページ範囲:P.1100 - P.1104

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はじめに
 本邦においてMycoplasma pneumoniaeが初めて分離されてから早くも6年の歳月が流れ,ようやくマイコプラズマ学が一般の細菌検査室でも取り上げられるに至った.しかし一口にマイコプラズマ抗体測定法といっても種々の方法があり,検査室で検査を進める場合,どの検査手技に重点を置くかちょっとまごつくほどである.また最近,各国における精力的なマイコプラズマ感染症の研究によって,以前のように単にマイコプラズマ肺炎から抗体検出を目的とするばかりでなく,2,3の慢性疾患とマイコプラズマ感染症との関係がようやく明らかにされつつあるといえよう.
 本稿においては,数ある血清診断法の利害得失を検討するとともに,各種マイコプラズマの抗体上昇を示す疾患について言及したい.なおヒト由来マイコプラズマの生物学的性状や分離方法,同定法については省略した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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