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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻4号

1969年04月発行

文献概要

1ページの知識 血液

血球計算の誤差をなくすには(4)

著者: 大橋辰哉1

所属機関: 1東大吉利内科

ページ範囲:P.326 - P.326

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ザーリ計の使い方
 現在は,ザーリ詩よりも光電比色計によるほうが,血色素測定にはより精度が高いとされ,後者の普及が著しい。しかし,検体数が多く,一括してできる所では後者を用いるべきであるが,例数の少ない所では,むしろザーリ計のほうが,簡便であろう.この意味で,光電比色法が普及しつづけても,ザーリ計は消滅することはないと思う.このために,とかく誤差の大きくなる危険性の多いザーリ計は,慎重に取り扱い,すこしでも誤差を少なくする努力が必要である.
 かつて筆者が,熟練した技術員4名について行なったザーリ法測定の誤差は,各人別々の器具を用いて,同一の患者から各入採血測定したときの,平均値との差は2.3%以下(平均1.9%)で,また各人が2回採血したときの差は7.7%以下(平均1.9%)であった.つまり,熟練すれば.きわめて再現性の高い,誤差の少ない方法たりうるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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