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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻12号

1970年12月発行

文献概要

特集 日常検査法—基礎と要点 部門別の基礎技術 Ⅴ.血清学

梅毒血清反応

著者: 水岡慶二1

所属機関: 1東大病院中検血清検査室

ページ範囲:P.1308 - P.1311

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はじめに
 梅毒者患は昔に比べれば,その数が非常に減少しており,日常の診療にあたって梅毒という疾病があまり重要視されなくなってきたのは事実であるが,一時全くといってよいほどその姿をみせなかった新鮮な早期顕症梅毒が,ときどきみられるようになったことは,いぜんとして梅毒という病気がこの地球上からなくならず,日本にも蔓延していることを物語っているといえる.したがって,現在でも梅毒血清検査を行なうことの必要性は少しも低下していない.
 実際に検査室に提出されてくる梅毒血清反応用の検体は,必ずしも梅毒性疾患の疑いがもたれたものであるとは限らず,入院時の一般的検査のために提出されたものや,手術前の検査,妊娠時の検査などの検体であることが多い.ただ,検査の立場からいえば,血清学的検査も梅毒以外のものが数多く実施されるようになってきたので,血清学的検査全体としてみた場合に,梅毒血清反応の占める割合が小さくなったということはいえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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