icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻12号

1970年12月発行

文献概要

特集 日常検査法—基礎と要点 部門別の基礎技術 Ⅶ.生理検査

筋電図

著者: 中西孝雄1

所属機関: 1東大・神経内科

ページ範囲:P.1353 - P.1355

文献購入ページに移動
はじめに
 骨格筋は多数の筋線維から構成されており,それらの筋線維は,脊髄前角の運動神経によって支配されている.1本の運動神経線維によって支配される筋線維の数は,数本から数百本に及び,眼や顔の筋のように細かい運動をする筋は,1本の神経線維によって支配される筋線維の数が少なく,四肢の筋のように大きな運動をする筋は支配される筋線維の数が多い.この1本の運動神経線維とそれによって支配されている筋線維の束を,一般に運動単位(Motor unit)または神経筋単位(Neuromusclar unit,略してNMU)という.
 手足が動くのは,大脳の命令によって,興奮が脊髄前角にある運動神経細胞に達し,神経筋単位が興奮し,筋線維が収縮することによる(図1)が,筋線維が興奮すると,その部分は興奮していない部分に対して電気的に陰性となる.これを活動電位という.このような筋の興奮に伴って起こる活動電位を電気的に増幅記録したものが筋電図(Electromyogram,EMG)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?