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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻12号

1970年12月発行

文献概要

特集 日常検査法—基礎と要点 部門別の基礎技術 Ⅶ.生理検査

脳波

著者: 柄澤昭秀1

所属機関: 1慈恵医大・精神神経科

ページ範囲:P.1356 - P.1361

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はじめに
 生きているヒトの脳に電気活動のあることがはじめて認められたのは,約40年前のことである.この脳の電気活動は脳波と呼ばれるようになり,最近のエレクトロニクスの発展とあいまって,今,脳波学は急速な進歩を示しつつある.現在わが国では臨床脳波検査は,どこでも容易に実施できる日常の脳機能検査として広く普及されたものとなっている.
 脳波を観察するために,頭部に電極を置いてこれを脳波計に導いて記録する.通常の臨床脳波検査では,電極は頭皮上に置かれる.すなわち頭皮誘導脳波(scalpEEG)で,脳の電気活動を頭皮を介して間接的に観察していることになる.一方,電極を脳の皮質表面あるいは深部において記録された皮質誘導脳波(corticalEEG)や深部脳波(depth EEG)では,より直接的に脳の電気活動を観察しうることになるが,技術的にははるかに複雑で,臨床検査の目的で利用されるのは,まだ特殊の場合に限られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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