文献詳細
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文献概要
骨の大型組織標本は,骨軟骨の病変が多彩な組織像を呈するために,その病変の局在性や分布状態を病理形態的に検索するのに有効であり,X線像との対比においては特に必要であるが,取り扱う材料が大きく,脱灰せねばならない標本作製過程は時間的にも技術的にも容易ではない.特に時間的な制約をうける手術材料では大型切片を細区分し,再構築によって病変の広がりを観察しているが,細区分された材料のつなぎめの病変は失われやすい.病変の連続的な把握には大型標本は不可欠である.代表的なパラフィン包埋切片とセロイジン包埋切片の2法を上げて説明する.
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