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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻2号

1970年02月発行

文献概要

グラフ

組織と病変の見方 肉眼像と組織像の対比—消化器とその病変(2)

著者: 金子仁12

所属機関: 1国立東京第一病院病理 2日医大・病理

ページ範囲:P.115 - P.118

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胃癌はいうまでもなく,日本人では最も多い癌である.ここに収めた例は定型的なボールマンI型である.この分類はⅠ型よりⅣ型まであり,Ⅳ型は塊を作って内腔に突出する傾向は少なく,ビマン性に広がり,健常部との境界が鋭界でない.このⅠ型とⅣ型の間にⅡ型,Ⅲ型があり,しだいに悪性度が強くなる.胃癌の組織像はこの図のように,腺癌が基本である.
肝癌(ヘパトーマ)は胃癌ほど多くはないが,時々は経験する.2/3は肝硬変症から発生するといわねている.組織像は独特で,定型的なものならその転移部の組織像のみ見て,これはヘバトームの転移であると断定することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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