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研究
アセチルアセトンを用いた血清トリグリセライド測定法の検討
著者: 山田満広1
所属機関: 1京都第二赤十字病院中検生化学検査室
ページ範囲:P.498 - P.501
文献購入ページに移動はじめに
血清中の脂質はトリグリセライド,コレステロール,リン脂質,遊離脂肪酸および脂溶性ビタミン,カロチンなど微量の脂溶性物質からなっている.糖尿病,動脈硬化症,心筋硬塞,ネフローゼ症候群,甲状腺機能低下症,あるいは本態性高脂血症などでは,血清中のトリグリセライド値の変動が疾患の症状をよく反映するといわれている.したがって,トリグリセライドの測定は前記疾患の診断,治療経過の判定ならびに病態の解明に,重要な臨床化学検査であるといわれている.
ところが,臨床的には測定法の容易なコレステロールは比較的よく測られているが,トリグリセライドは測定方法がかなりめんどうであり,バラツキが大きく,また測定操作に長時間を要するため,日常臨床検査に取り入れにくといわれていた.しかし,最近注目されているアセチルアセトンを用いた測定法は,きわめて短時間内にトリグリセライド値が得られることから,私はこのアセチルアセトン発色法を応用したトリグリセライドテスト(和光純薬)について,若干の検討を加えたのでここに報告する.
血清中の脂質はトリグリセライド,コレステロール,リン脂質,遊離脂肪酸および脂溶性ビタミン,カロチンなど微量の脂溶性物質からなっている.糖尿病,動脈硬化症,心筋硬塞,ネフローゼ症候群,甲状腺機能低下症,あるいは本態性高脂血症などでは,血清中のトリグリセライド値の変動が疾患の症状をよく反映するといわれている.したがって,トリグリセライドの測定は前記疾患の診断,治療経過の判定ならびに病態の解明に,重要な臨床化学検査であるといわれている.
ところが,臨床的には測定法の容易なコレステロールは比較的よく測られているが,トリグリセライドは測定方法がかなりめんどうであり,バラツキが大きく,また測定操作に長時間を要するため,日常臨床検査に取り入れにくといわれていた.しかし,最近注目されているアセチルアセトンを用いた測定法は,きわめて短時間内にトリグリセライド値が得られることから,私はこのアセチルアセトン発色法を応用したトリグリセライドテスト(和光純薬)について,若干の検討を加えたのでここに報告する.
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