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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻8号

1970年08月発行

文献概要

1ページの知識 生化学

尿中へのアミノ酸排出

著者: 降矢熒1

所属機関: 1東女医大・生化学

ページ範囲:P.783 - P.783

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1.尿中アミノ酸検査の意義
 尿中に排出されるアミノ酸は0.5-1.0g/日(Nとして)であり,遊離のアミノ酸として排出されるものと安息香酸などの香芳族化合物と結合した形で排出されるものとがある.多量のタンパクを摂取した場合にも尿中のアミノ酸の排出が増加するが,重症肝障害や種々のアミノ酸代謝異常の際には,さらに著しいアミノ酸排出の増加がみられる.後者の場合はそれらのアミノ酸の代謝過程で生じる異常代謝産物により,脳などの臓器の障害をきたすものが多く,早期診断後障害の現われる前に特定の治療食餌や薬物を与えることにより,これを予防・治療できる場合が多い.特に乳幼児期にアミノ酸代謝異常が現われると知能の発育が遅れ,知能障害を伴うことが多いので,生後できるだけ早期に採尿して,アミノ酸のスクリーニングテストを行なうことが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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