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文献詳細

雑誌

臨床検査15巻9号

1971年09月発行

Senior Course 血清

動物由来の判定用血清について

著者: 村上 省三1

所属機関: 1東女医大・輸血部

ページ範囲:pp.939

文献概要

 血液型判定用血清にはヒトの血清から作った(ヒト由来)ものと,動物を適当な方法で免疫して作った(動物由来)ものとがある.しかし血液型因子に対するすべての抗体が動物を免疫してできるわけではない.広く用いられているのはABO式血液型判定用血清抗M,抗N抗体くらいのものである.

 その他にもわが国では抗Rh0(D)判定用血清としても動物由来のものが使用されているが,最近の研究では,この抗体は正確には抗Rh0抗体ではなくて,実はそれにきわめて近いLW因子に対する抗体であるとされている.それが抗Rh0(D)抗体として一応通用するのは,D因子が陰性のときはLW因子も陰性であり,D因子が陽性であるときはLW因子も陽性であることが大部分で,両者がくい違っていることが非常に少ないからである.しかし新生児血球のように,D因子が陰性であってもLW因子がかなり強いこともあり,逆に成人に時々みられるように,D因子が陽性であってもLW因子が陰性である血球もまれにはあり,こんな場合には動物由来のものでは判定を誤まることになるので,たとえば動物由来の判定用血清では新生児血球の判定はしないようにというただし書きがなされているわけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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